WANってどういう意味なんだろう?
LANはよく聞くけどWANは知らないなぁ
WANについて詳しく知りたい
こういった人に向けて詳しく解説します。
ネットワークの基本ですのでエンジニアなら覚えておきましょう。
WANとは?
離れたLAN同士の接続
企業など、社員がデータ通信をやり取りする相手は、ビルの構内(LAN)だけとは限りません。
支社や支店にデータを送るケースもあります。
そんためには遠く離れたLAN同士を接続する必要があります。
LAN同士を繋ぐネットワークがWAN(Wide Area Network)です。
誰が提供しててどうすればWANを使えるの?
LANは、基本的にユーザーが自分で構築して運用します。
では、WANは誰が運用管理するのでしょうか?
答えは、国へ通信事業の登録を行なった電気通信事業者です。
皆さんもご存知、NTTやKDDI、ソフトバンクなどが該当します。
利用者はサービス利用料を払ってWAN回線を使うのです。
WANの冗長構成
WANは非常に広範囲のネットワークです。
障害が起きるとそれだけ多くの利用者に影響が出てしまします。
なのでWANは冗長構成をとり、ネットワークの継続性を維持しています。
万が一障害が起こったとしても、バックアップ回線を介して通信が可能となり、ユーザに影響なく正常なネットワークを維持しています。
WANを構成する要素
WANの構成要素は大きく分けると、
- 宅内装置(アクセスルータ)
- 回線終端装置
- アクセス回線
- WAN中継網
の4つです。
それぞれ1つずつ解説していきます。
宅内装置(アクセスルータ)
宅内装置(アクセスルータ)は、WANにつなぐためのルータです。
LAN側とWAN側のパケットを橋渡しする役割があります。
回線終端装置
どこまでがWANで、どこからがLANなの?
この答えは、WAN回線からみて宅内装置(アクセスルータ)のWAN側のインターフェースまでがWANです。
宅内装置のWAN側のインターフェース以降、ネットワークに参加しているユーザー端末までがLANになります。
通信事業者からのWAN回線をLANにつなぐには終端する装置が必要です。
例えば、通信事業者から光ファイバーで構内まで引き込まれているならば、それをLAN側で使うUTPケーブルの伝送方式に変換が必要になります。
その変換のための装置が回線終端装置です。
代表的な回線終端装置には次のようなものがあります。
- モデム
- ONU
- TA
- DSU
最近の主流はONUです。
ONUは光信号と電気信号を変換する装置です。
光通信の場合はONUに光ファイバーケーブルが接続されているはずです。
アクセス回線
通信事業者のWANのサービスを利用するには、WANの中継局まで接続する回線が必要になります。
それがアクセス回線です。
アクセス回線として、電話回線を使ったものや、光ファイバーを使ったものなど、さまざまなサービスが通信事業者から提供されています。
実際にインターネット網や通信事業者が提供しているWAN回線サービスを利用するには、そこにいくまでのアクセス回線が必要ということです。
WAN中継網
WANの中継網はアクセスポイント同士を中継する役割を担います。
WANと構成機器まとめ
本記事の内容をまとめます。
- WANとは、LANとLANをつなぐ広範囲で大規模なネットワークのこと
- 電気通信事業者が構築し、運用管理している
- WANの構成要素は大きく分けると4つ
・宅内装置(アクセスルータ)
・回線終端装置
・アクセス回線
・WAN中継網 - アクセスルータは、WANにつなぐためのルータ
- 回線終端装置はWANの伝送方式とLANの伝送方式を変換する
- アクセス回線は、WANのアクセスポイントまでを接続する回線
- WAN中継網は、アクセスポイント同士を中継する
以上、お疲れ様でした。
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