ネットワークのLANってなんだろう?
聞いたことはあるけど詳しくはわからない。
誰かわかりやすく説明して!!
こういった疑問にこたえていきます。
普段SEとして働いている僕がわかりやすく解説していきます。
ネットワーク全体におけるLANの位置付け
LANの具体的な話に入る前に、ネットワーク全体について軽く全体像を押さえておきましょう。
下図は小規模のネットワークを表しています。
図のようにルータのところがLANとWANの境界です。
ルータから見てユーザ端末側がLANということになります。
このLANの部分について詳しく解説していきます。
LANの構成要素
現在のLANはイーサネット(Ethernet)で構築されることがほとんどです。
OSI参照モデルの物理層(第1層)とデータリンク層(第2層)についての規格です。
イーサネットでLANを構築するには次のハードウェアを使用します。
- LANカード
- UTPケーブル
- スイッチ(ハブ)
LANカードはPCに内蔵されていることが多いです。
ネットワークと端末(PCなど)の境界面になることから、ネットワークインターフェースカード(Network Interface Card : NIC)と呼ばれます。
UTP(Unshielded Twisted Pair)ケーブルは2本の銅線をねじり合わせたものを1ペアとして、4ペアの線を束ねたケーブルです。
こちらは見たことあるって方も多いのではないかと思います。
イーサネットの種類によって使用できるケーブルが異なります。
種類 | 最大伝送速度 | 使用するケーブル |
ファストイーサネット | 100Mbps | UTPケーブル(カテゴリ5)、光ファイバケーブル |
ギガビットイーサネット | 1Gbps | UTPケーブル(カテゴリ5e、6)、光ファイバケーブル |
10ギガビットイーサネット | 10Gbps | UTPケーブル(カテゴリ6A、7)、光ファイバケーブル |
複数のPCがある場合、レイヤ2スイッチにケーブルで繋ぎ、さらにフロアごとにレイヤ2スイッチを束ねます。
LANカードやネットワーク機器はROMを搭載していて、そこに固有のアドレスが記録されています。
このアドレスをMACアドレスといい、イーサネットの通信にはこのMACアドレスが使用されます。
イーサネットによるレイヤ2の通信はユーザPCから見て、ルータの口までが範囲となります。
このルータまでの口までの範囲をブロードキャストドメインと言います。
ケーブルの使い分け
イーサネットで使われるUTPケーブルには、ストレートケーブルとクロスケーブルの2種類があります。
ストレートケーブルはPC端末とスイッチ間、スイッチとルータ間を接続する際に使います。
クロスケーブルはスイッチ同士や、ルータとPC端末を直接接続する際に使います。
ただし、ルータの中にはスイッチ機能を備えたポートを持っているものもあり、その場合はストレートケーブルで接続します。
光ファイバケーブルはフロアとフロアを結ぶ部分などによく使われます。
LANの配線
会社など普段から当たり前のようにLANを使っているけれど、LANの配線がどうなっているか見たことがあるという人は少ないのではないでしょうか?
配線は表に出すと見栄えが悪いですし、隠されている場合がほとんどです。
床下のLAN配線
床下にLANケーブルを配線する方法があります。
カーペットを外すと高床のパネルが敷き詰められていてそのパネルの下に配線がれています。
このようなフロアをフリーアクセスフロアと言います。
普段は床をめくることはないので気づくはずがありませんよね
天井裏のLAN配線
LAN配線のもう一つの方法は、天井裏配線です。
こちらも普段開けることがないので見つかるはずがありません。
実は見えないところにたくさんケーブルが張り巡らされているんですね。
LANの解説まとめ
解説したことをまとめます。
- ルータがLANとWANの境界になる
- イーサネットの通信ではMACアドレスを使用する
- UTPケーブルにはストレートケーブルとクロスケーブルがある
- ストレートケーブルはPC端末とスイッチ間、スイッチとルータ間の接続に使う
- クロスケーブルはスイッチ同士、ルータとPC端末を直接接続する際に使う
LANの舞台裏にも触れてみました。
これでイメージしやすくなったのではないでしょうか?
LANの概念的な知識だけでなく実態についても知っておきましょう。
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